実はバナーを見たことがあります。
掲示板のまとめサイト、アンテナサイトと呼ばれるサイトで、いつも見ているサッカー系の(海外の反応)サイトから、どんどんまとめサイトを遷移して、最後はエロ系に至ったわけですが(恥)、そこからリンクを辿ったヤバそうなページにバナーが出ていました。
「人生一度。不倫をしましょう。」というキャッチコピーがショッキングすぎて印象に残りました。
へえ~海外(欧米)ってスゴイな、こんな確信犯的な不倫願望者の出会い系サイトがあるんだ・・と思った次第ですが、安っぽい詐欺的(出会えない)出会い系とは別のスケールを感じました。
なにしろ(改めて)いまWikipediaを見ても、本社はカナダで会員数は(2013年10月現在)世界30カ国2,200万人以上に及んでいるとあるし、大量の迷惑メールでアホを釣るそこらの出会い系とは月とスッポンな規模です。
で、今回の情報流出事件があるわけですが。
不倫サイト「アシュレイ・マディソン」情報流出で2人が自殺か(2015.08.25/ITmedia)
トロント市警察のブライス・エバンス警視が記者会見で語ったところによると、このハッキング攻撃では3700万人もの会員のアカウント情報が流出したほか、恐喝などの二次的犯罪も発生しており、また少なくとも2人の未確認の自殺者が出ているという。
そりゃ登録会員は後ろめたさで焦るはずで「ご愁傷様」ですが、実はさらにサービスの致命傷となるコト(女性会員はほとんどいなかった)が発覚した模様。
不倫サイト「アシュレイ・マディソン」に女性はほとんどいなかった? 情報流出であらわに(2015.08.27/ITmedia)
ハッキングされた不倫サイト「アシュレイ・マディソン」に生身の女性会員はほとんどいなかった――と米ブログメディアが伝えている。
ハッカー集団が公開した公式情報によれば、同サイトには約3100万人の男性会員と約500万人の女性会員がいるとされていた。しかしデータを詳しく分析した結果、女性アカウントの多くは運営会社内で作られたとみられるテストアカウントで、実際にサイト上でメッセージ確認やチャットを行った女性ユーザーはわずか数千人しかいなかったという(男性は数百~数千万人が使っていたという)。
それって男・数千人に女・1人とかいったレベルですよね。
例え「いえいえ、800人に1人ですよ」などと指摘されても意味ない比率です。
「Ashley Madisonは、数千万人の男性たちが実在しない女性のためにメールを書き、チャットをし、金を費やすだけの場所にすぎなかった」――とGIZMODOは伝えている。
それなら、仕込んだサクラと会話させてポイントを延々と買わせる悪徳出会い系と同じじゃないですか。それとどこが違っていたのか、どうして今まで15年近く維持できたのか、なぜ数千万人にも会員が増えたのか、と思ったのですが・・
そもそも狭い島国のニッポンの事情と違い、会員はリアルに不倫できる相手と会うのは最初から期待してなくて、異性とのエロいチャットを楽しむだけで満足しているのかも知れません。
なにしろリアルに逢おうにもユーザーが広範囲で国際的ですから。
そういう意味では「出会い系」ではなく、単純な異性とのチャットサービスですね。
しかし情報流出は外部からのハッキング攻撃としてそのうち沈静化するでしょうけど、「女性はほとんどいなかった(相手はサクラだった)」という件は、それが本当ならアシュレイ・マディソンが男性会員を騙してたわけで、今までサクラ相手にエロいチャットを繰り広げていた数多くの男性会員の喪失感・虚無感を誘いそうです。
「情報流出」と「女性はほとんどいなかった件」で、よりショックなのはどっちなんでしょうね。