産経LPOは結局ろくな記事が集まらず、開始1年半後(2014年秋)に閉鎖。

(2017年3月15日追記)
リリース直後からグレーなサービスだと思っていた産経LPOでしたが、調べると2014年09月30日を持って閉鎖されていました。
つまり前年の2013年3月にリリースされて翌9月に閉鎖ということになります。
当時あたりはGoogleのページランクがまだ信奉されていて産経のメディアサイトから被リンクが得られるというロジックでサービスを展開していました。
結果としてはタイミングが遅かったし、そもそもグレーなSEOビジネスを大手メディアが始めたことは少し驚きでした。

この産経LPOの閉鎖に関してはSEMリサーチの渡辺隆広氏の記事が参考になります。

産経デジタル、SEO関連サービス「産経LPO」と「産経Directory」を9月30日で終了
メディアサイトを悪用した産経LPO、閉鎖を決定
(抜粋)しかし、ゴミのような低品質なコンテンツに、大量のキーワードと外部リンクを埋め込んだだけのスパム的な活用をする利用者も少なくなかったのが実態だ。

やはり産経デジタルはそういう体質というか、新聞が発行部数5番手だからというわけでもないんでしょうけど、グレーゾーンでも手を差してしまう感があります。

下記は2013年4月22日に書いたオリジナル記事です。
産経LPOはペイパーポストの裏を突いたアイデア商品?(追記あり)

先日、産経の集客支援サービス「産経LPO」という2013年3月4日にリリースされたWebサービスを知りました。
それは限定5000アカウントで、産経サイトの中にコンテンツを自由に掲載できるというものです。
ページランクが高い産経グループのサイトの第3階層あたりの領域を販売して、そこから自身のページにリンクを渡すことによって、被リンクのSEO効果を狙ったもののようです。

産経LPOとは
産経LPOとは、産経が保有する信頼性の高いドメイン内に、 あなたのサイトに関するコンテンツやリンクを含んだランディングページを安価で手軽に作成することができるサービスです。
さらに、iza/SANSPO/SankeiBizなど産経が運営している有名ニュースメディア・ポータルサイトの運営実績を元に産経LPOで作成されたランディングページの集客力の向上を目指します。

なるほど。
良く考えられたWebサービスのようですね。
この産経LPOって、ページランク7を誇るiza.ne.jpのサイトの下の階層に掲載権の費用を払い、そこにリンクを含んだ広告記事を自ら投稿するもので、他人にお金を払って投稿してもらうようないわゆるペイパーポストには該当しないと思われます。

しかし、Googleはその違いを理解してくれるのかな。

ご存じの通り、記事の体裁にした広告はペイパーポスト(PayPerPost)と言われます。
それは、やらせ記事で低品質な情報が氾濫することと、その記事群がもつリンクを有料で買う行為をページランクの不正操作としてGoogleがダメ出ししている(ペナルティの対象)と、以前記事に書きました。

参考:ペイドパブリシティ(or PayPerPost)とスティルスマーケティングと雑感。(2012.09.14)

他人に書いてもらう記事と違って自分で書けば品質は保てるでしょうけど、実質は生身のユーザーの利便性というより検索エンジン対策がメインの狙いのようで、グーグルの裏を突いたアイデア商品という感じは否めない気もしました。

あのあからさまな産経ディレクトリのSEOを訴求したセールストークに比べれば、神経をつかった説明の仕方のようにも思えますが、今後の展開をナマあたたかく見てみたいと思います。

(2013.05.02追記)
ところで産経LPOさんに申込サイト一覧が4Pほどできていて、1Pあたりの掲載サイトが31だったり32だったりと一定はしていませんが、概算120サイトほどが出ています。おおむね専門店系のECサイト紹介が多く、ECでないとしても営業系だったり。
中には愛知県の浄土真宗のお寺まであります。

ちょっとつまみ食い的に参加サイトのリンク先を何社か見ると、結構産経ディレクトリとか、定番のヤフーカテゴリーやJエントリーにも申込み済みのところが多く、中には全然関係なさそうな地方自治体の有料リンク(さすがにもうヤバいでしょう)がバックリンクチェックで出てくる大手サイトもあったりします。

ただ、まだサービスをスタートして2か月なので、どの産経LPOの配下に作成されたページのページランク(以下PRと略)を見てもゼロですね。
まあ産経LPO(http://www.iza.ne.jp/lpo/)のPR自体がゼロですからね。そのさらに下の階層にある参加サイトのコンテンツページにPRがつくはずはありません。
長い目でみて、とりあえず「SEOにプラスになるものは、登録しておけ、参加しておけ、買っておけ」ってタイプの参加企業が多いのでしょうか。

それとついでに産経Directoryですが。
産経Directoryに登録したサイトのSEO的な恩恵は、PRが7を誇るIZAやZAKZAKサイトの中にある、産経Directoryからのリンクかと思います。

ただ、そののカテゴリ一覧ページですが、
(例)
IZAにある産経Directoryのカテゴリ一覧のトップ
ZAKZAKにある産経Directoryのカテゴリ一覧のトップ

ともにPR2ですね。

さらに1階層下がって、例えばIZAで、エンタメカテゴリーはPRは2のまま。
その「エンタメ」カテゴリのさらに下にある小カテゴリの「ゲーム」では、PRは0になってしまいます。

こんな感じ。

sankeiDir

HOMEとか第2階層あたりからリンクを貰うのと、下のほうの階層からもらうのでは、生身の人間のアクセスでは大きな差が出ると思いますが、検索エンジンの場合はどうなんでしょうか。
最近はページランクなんて、サイトの評価に関係ないという記事を見たりしますが、産経さんの言うとおり、集客に効果があるようなら検討したい人もまだまだ多いはずですが、詳しい人がいたら教えてほしいものです。

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