悪質(悪徳)とかグレーな商売と知らずに就職(転職)したら、の話。


世の中、悪質(悪徳)商法と呼ばれる商売は多々あります。
路上でキャッチされて高額な化粧品やエステ等を契約させられたり(キャッチ商法)、「旅行が格安で行ける」と電話で勧誘されて高額教材のローンを組まされたり(アポイントメント商法)、イケメンにデートに誘われて、やはり高額な商品の契約を結ばされたり(恋人商法)、その他、点検商法やらマルチなど。

田舎の親も(手配でミスって持ち帰れないとセールスマンに泣きつかれ)紳士服の生地を買ってしまったとか、同じように訳ありで買った高級(風な)時計を親父がしてたりと、古典的な悪徳セールスマンの餌食でした(苦笑)。

私自身の経験では、その昔進学で地方から出てきたときに駅前でアンケートを持ち掛けられ、そのお礼にと試写会の割引などの冊子を割引価格でと売りつけられた痛い思い出があります。

駅前のアンケート商法って、もう絶滅したのかな?
昔、知人にやってた人がいたので聞いたら、3月、4月は上京してきた新・大学生を狙って主要駅前で活動し、5月を過ぎたら土日は地方に行って商店街の金融機関の前でやってたとのこと。なぜ金融機関の前かというと、「土日はシャッターが下りていて商店から苦情を言われないから」という理由。
なるほど、詐欺が知能犯といわれますが、やはり悪質(悪徳)な手法ってそれなりに頭を働かせているようです。

さて、そういった悪質(悪徳)商法と呼ばれるものが枚挙に暇がないほどある中、(詐欺商法は別として)法的にすべてアウトというわけではありません。訪販であれば訪問販売法を守っているとか、押さえるべきところはある程度押さえていたりするわけです。

あの悪名っぽくなっている百科事典のブリタニカだって、確かに田舎の老夫婦の家に英語の百科事典があったりというのは異質ですが、要らない人にも売ってしまうほど話法が秀逸だっただけで、特に悪質な訪問販売でもなかったと思います。
ただ、ブリタニカ商法自体はその後、あくどい英会話のセールス(アポイントメント商法)などにも応用されていたのは確かでした。

ブリタニカ商法については、以前記事にしましたのでどうぞ。

(参考)ブリタニカ商法。そもそも売る側はプロであり、客は素人です。(少々改定)

前置きが長くなりました。
えっ?前置きだったの?ってツッコミ、ありがとうございます。

私自身その昔、そういった商法のカラクリを知らずに雇われて売る側に回った経験とか、仕事上の相談を持ち掛けられたことも(断りましたが)あります。

そのなかで雇われて売る側に回っ経験のほうから少し書きたいと思います。

売る側に就職した人も、経営側からやっていること(商品やサービスの販売)が結果的に購入者のためになるといった理屈づけや、同時にネガティブな考えをしないよう徹底的にポジティブシンキングを求められたり、リッチな夢を強制したり、”洗脳”とまではいかなくても価値観の転換を求められたりします。

具体的には、カネを稼いでリッチになれ、勝ち組になれ的な価値観を植え付けられたり、「いままでの常識を捨てろ」とその人が培ってきた良識や判断基準を否定し、悪質な商法に疑問を持たせなくさせるようなパターンです。

やらされている人からすれば、いかに経営者に洗脳っぽい研修を受けていても、おおむね「私は洗脳されてないよ」と思っているかも知れません。
しかし程度の違いこそあれ「手口がゲスじゃない?」とは考えないよう思考回路が縛られていたり、経営者の価値観を無意識に叩き込まれていたりしているはずです。

また、そこでベテランとなって一定の収入を得ている人は、数10人のうちの1人いる人たちの集まりです。
残っている人たちは、ある意味、経営者側の価値観をポジティブに受け入れ、淘汰の末に残った才能(?)を持った人たちです。
そして、そこに雇われて残っている人達がゲスの集まりかというとそんなことはなく、意外にコミュニケーション能力が高いとか、超世話好きとか、(なかにはウェイウェイと超ポジティブなだけのアホもいますが)おおむね自分を売る(好かれる)ことに長けている人が多かったりします。

そのため、後に入ってきた「普通の」人が先に辞めていくという構図が少なくありません。
高額収入=完全歩合制(フルコミッション)や個人事業主扱いで保険も交通費も出ないようなところも多いので、思うように成果(収入)を得られないとかも辞めていく理由のひとつしょう。
もちろん手法がヤバい、商法がヤバいと感じてさっさと離職される方も多いです。ただ、さっさと辞められる人はいいのですが、使用者側が説く独特の価値観がボディブローのように効いていたりすると、辞める(=ネガティブ)という決断をしずらくなって精神的に消耗する人も多いはずです。
結局は消耗し続けるわけですから、長居は禁物です。

また、これだけ多様で様々な悪質(悪徳)商法があるからには、そのブラックな商法をちょっと薄めたグレーな商法もあります。
グレーといっても限りなく悪質(悪徳)に近いグレーだったり、人によっては悪質と判断されることもあるでしょう。
グレーなりに高額収入というのはトーンダウンし(場合によっては固定給制)、手口も悪質(悪徳)度合いが下がります。
そういったケースの場合、実店舗を持って営業している業種も多く、従事している方も「手口がちょっとヤバいね」程度しか意識していないのかも知れません。

最近の事例でいえばPCデポとか。
PCデポは高齢者に対して高額のサポート代を含む契約を結び、それに気づいた親族が契約解除を申し出たら20万円を請求されたという件です。

やはり実店舗があってPCの販売などを普通にやっていれば、まさかそんなグレーな商法の片棒を担がされるとは(入社時に)思いませんよね。

宝石、毛皮、真珠等の店や工場で商品を販売する仕事ですと言われ、働いてみたら、なぜか日帰りバスツアーの団体さんが毎日入ってくる。疑問に思い状況を聞くと、スーパーの応募はがきで無料の日帰りバスツアーに当たった人たちで、長時間そこで売り込みを受けるようなカラクリだったとか。
応募して抽選というのは疑わしく、実は商品を買いそうな年配の女性なら、ほぼ100%当選させているとかの内情を知ってしまうと、従業員さんも「手口が汚い」程度は自覚するはずです。

商店街に実店舗を構えるアクセサリー屋さんだって、場合によってはホントの収入源は展示会で高額な宝石を売るほうで、アクセサリー屋さんはそのためのカモ(失礼)を得るための手段ということだってあるわけです。
この類はグレーな商売ともいえないような白い(普通の)商売かも知れません。

展示会といえば、チラシで集めた客に、貸し会場で高額な和服を売る商売がありましたが、雇われた方が自社の和服を割賦で買ってしまい、払い終わらないので辞められないという話を聞いたことがあります。それがグレーな商売かどうか、又聞きだったので正確にはわかりませんが、とにかく自社の和服を買えというプレッシャーがキツかったようです。
いま思えばそれは悪質商法じゃなくて、単純にその会社がブラック企業だっただけかも知れません。
憶測ですが、自社商品を無理に買わせるのって売上確保と離職防止の両方の策なのかも。

ダラダラと書いてしまいましたが・・・渡る世間のいたるところに落とし穴はあるものです。
こんな商売には就職(転職)するほうも気をつけなさいとは、なかなか無責任には言えないのですが、もし就職したところが、そんなカラクリ(グレーな手法をとっている商売)だったとしたら、消耗しきる前に辞める決断はしておくべきかと思います。

正業で忙しいとか成果が出ないとか稼げないと消耗するほうがまだマシです。
ちなみに完全悪徳(詐欺)であれば、たとえ無断欠勤だろうと「即脱出」です。


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