メルカリが「貧困ビジネス」の新しい形を提供してしまう事象。


メルカリで現金が販売されていることが話題になっていました。

もともと、物々交換のような、日常品を売りに出したり購入したりといった、若い人や奥さん中心で、チープファッションぽいイメージもありましたが、ついに、あからさまな商品(現金)が出てしまいましたね。

これは、クレジットカードでキャッシング限度額いっぱい借りて、すでにショッピング枠しか使えないほど追い詰められた人が、メルカリで現金を買っているわけですね。

出品者はその金策に追い詰められた人のニーズが解っていて、15~20%弱の利益を乗せているようです。

そもそもそういった人は、クレジットカードのキャッシング枠が尽き、商品券のような換金しやすいものをショッピングで買い、換金するといった方法をとろうとするのですが、商品券の購入にはカードが利用できないお店が非常に多いのが実情です。

そこで、あの悪徳商売である「クレジットカードのショッピング枠現金化業者」が、はびこったと言えます。

私も古くは2009年に記事にしました。

参考:クレジットカードのショッピング枠現金化業者について。

その仕組みは、数百円程度の商品を高額(例:50万円)で、クレジットカードで購入させ、キャッシュバックとして40万円の現金を購入者に振り込むというもの。

当然、この購入者は40万円の現金が手に入りますが、1~2か月後には50万の支払いが発生します。

(クレジットカードのショッピング枠現金化業者の場合)

そんな面倒くさい、高金利になるようなブラックなサービスを利用するぐらいなら、クレジットカードで外貨購入ができるサービス(トラベレックス等)を使ってドルでも買って、それを円に両替したほうが手数料的にはよっぽどマシかと思ったものです。

それはともかく、このショッピング枠現金化業者の場合は、景品法にひっかからないようにキャッシュバックという法の抜け道を利用していました。

しかし景品法には抵触しないももの、お店としてはクレジット加盟店であれば規約には抵触していたはずですし、決済代行会社を利用していたとしても同じ(規約違反)。

そして、クレジットカードの利用者はカード会員規約に違反します。

このメルカリの場合はもっと単純で、もっと直球のあからさまな貧困ビジネス。

最近では「フリマアプリ界の西成」とまで言われているようです。

当然、このメルカリで現金を購入というのも、購入者(クレジットカードの利用者)の立場では”換金目的によるショッピング利用”という点ではやはり問題でしょう。

以前、ショッピング利用について確認したところ、JCBでは第33条 (退会および会員資格の喪失等)に、

換金目的によるショッピング利用等会員によるカードの利用状況が適当でないと当社が判断したとき。

とあるため不正な利用としてカード会員資格を失う可能性があります。

また、自己破産の免責が認められなくなる可能性や詐欺罪が適応されることもあるとのことでした。

つまり、換金目的によるショッピング利用をする側には大きなリスクが発生することになるわけですが、そんなリスクを冒させてしまう現金の出品者(売り主)のほうは、どれだけリスクはあるのでしょうか。

出品者(売り主)は、たぶんお気軽なんでしょうね。

素人なのか、その道のプロの業者なのかまではわかりませんが、直接クレジットカード会社と契約している加盟店ではないので責任は問われないはず。

そうなると、メルカリ自体が「クレカのショッピング枠現金化」の役を果たしてしまい、その責を負うように思います。

そうであれば、メルカリが責任をもって、現金を出品しているユーザーに何らかの抑止策をかける必要があるでしょう。

ズバリ現金の出品をストップするか、現金商品の購入には預り金しか使えない(クレジットカードの利用をさせない)ようにするか?

つまり実質、現金の出品のメリットを無効化させるための施策ですが、クレジットカードを使わせないというのは、仕組み的にすぐにシステム的な改修は難しいはずなので、結局やるなら「現金の出品」を利用規定を変更してストップさせること。

それができなければ、「出品者のアカウント」をストップさせるしかないと思います。

しかしながら、果たして預り金制度で問題もくすぶったままのメルカリが重い腰を上げるかどうか、わかりません。

クレジットカード会社は加盟店に対して建前的にはNGでも、大口の加盟店には弱腰になるはずです。

そうなると、行政指導でもない限り、現金の出品に関しては見て見ぬふり(放置)が続くのかも知れません。

(2017/04/24追記)
予想外にメルカリが動きましたね。まあ勝手にしばらく放置だろうと予想していたのは私ですが・・。

メルカリ、「現金出品」に対策 現行紙幣の出品を禁止(ITmedia/2017/04/24)
「当社が当初想定していなかった、現金を額面以上で販売するという出品が行われ始めた」ため、トラブル防止のため4月22日、現行紙幣の出品を禁止。

「利用規約で禁止しているマネーロンダリングをにつながる可能性がある」として出品を見つけ次第、順次削除しているという。

マネーロンダリングと言うと、出品者側の犯罪を隠すため、ということになりますが、実際の問題は買い手のクレジットカードの不正使用のほうかと思います。

たぶん利用規約の下記あたりを根拠として禁止したものでしょうね。

第8条
(33)禁止事項マネー・ロンダリングを目的とした行為
(34)通常の経済的価値と著しくかい離した販売価格により商品を出品すること
(35)その他、弊社が不適切と考える行為

規約の改正も伴わず、「出品を見つけ次第」と目視による作業なのでシステムの変更もなかったのでしょう。

放置とか、時間がかかるとカード会社との契約とか、行政指導とか、多々ヤバいと思ったのか、「弊社が不適切と考える行為」という解釈で禁止の対応が早かったのには驚きました。


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