派遣社員の「事前面接」は、本人にも派遣先企業にも必要だと思う。

現行法で禁止されている派遣先企業による「事前面接」の解禁が見送りになるというニュースが流れました。
これ、ご存知の通りというか、禁止されているといってもほとんど有名無実。事前面接を実施しないほうが珍しいのではないでしょうか。

事前面接の解禁見送りを正式決定、派遣法改正案(イザ!/2010.03.17)
政府は17日午前、与党3党の党首級による基本政策閣僚委員会を開き、今国会へ提出予定の労働者派遣法改正案について、社民、国民新両党の修正要求を受け入れ、現行法で禁止されている派遣先企業による「事前面接」の解禁を見送ることを正式決定した。
(以下省略)

「事前面接」のメリットは派遣先企業だけというわけでもなく、実際には労働者や派遣元企業にもメリットはあります。
逆にデメリットは、あるとすればやはり労働者。
ただ、派遣先企業も「事前面接」を乱用というか、面談してその受け答えや会話、書類ではわからないスキルの確認に留めておけばいいんでしょうけれど、どうしても見た目の印象(肥満とか女性でいえば10人並みの容姿)といった外見を見たりするんでしょうね。
派遣先企業に「事前面接」をすることのマイナス面は特に思いつきません。

私の業種(制作業)では、デザイナー職とかでクリエイター派遣というのがあります。
今まで派遣さんは10人程度しか面接したことはないですが、デザイナーさんで言えば(顧客の業界が)流通業が得意とかエンタメ系が得意とか、使用ソフトの習熟度とか経験値といったスキルのマッチングが難しく、いくら(紹介予定派遣じゃない)派遣さんだとしても、事前面接無しには受け入れることはできません。

まあ、クリエイターとしての専門スキルはともかくも、面接中に「ガッツリ」を連発したり、敬語、丁寧語に難のある方(女性)とか、「徹夜して企画書?出したり」といった疑問文のようになんでも語尾が上がる言い方(男性)が気になりNGを出したことがあります。
そのことは派遣会社の営業さんに後で「ちゃんとビジネス会話のできる人にして」と文句を言いましたが。

もちろん労働者だって面接後に断りを入れてくる場合もあるわけで、労働者は実際に働く職場の雰囲気も知らず、派遣先企業も派遣元企業のマッチングを信用だけで派遣が開始されるのは、親が決めた縁談で顔も知らずに嫁ぐようなもの。
つまらないミスマッチでお互いに消耗したくないのが本音です。

あとこんなページもありました。
事前面接解禁について派遣会社の見解(派遣ネット)
上記のサイト(ページ)のなかで

1名の求人に対し、1社が数名面接に連れて行く事までは許すべきではない。あくまで1社1名で、面談結果にて不成立の場合に次の候補を紹介し面談とするべき

という意見が載ってましたが、これはブラックでしょう。こういう面接を強要する会社は、やはり派遣元企業が取引すべきクライアントではないと感じます。

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