最近、年金の窓口に行った知人が、(とある免除制度が該当するのに)説明がなく、損するところだったとムカついていました。
お役所も忙しくて、質問してこない市民にわざわざ(こんな制度がありますよとは)教えるヒマなんかねえよ、と言いたいであろう年度末のシーズンになりました。
さて、表題の志摩市の「ごみ袋作りすぎて30年分」の件です。
この「226,500袋」も過剰在庫がある原因は、客観的に発注ミスとしか言いようがない話ですが、なぜか別の理由で納得させようとしている報道への発表が下記。
ニュースのソースは伊勢新聞の記事(017/1/24 )
志摩市 不燃ごみ袋、在庫30年分 劣化し〝ごみ〟になる恐れ
(抜粋)
市ごみ対策課によると、平成二十七年度の消費量が五百枚入りの段ボールで十五箱分だったのに対し、在庫は四百五十三箱。一千百三十万円に相当する約二十二万六千五百枚が残っているといい、現状の消費ペースで計算すると、なくなるまでに約三十年かかる見込みという。
平成ってわかりずらい。
それはいいとして、記事では、過剰在庫になった40リットルの袋は、平成27年度(2015年度)の消費枚数が(500枚×15箱で)7,500枚。
在庫が(500枚×453箱で)226,500枚。
(伊勢新聞の記事)
原因は、市が四十リットルを一枚五十円で販売しているにも関わらず、平成二十七年度に四十五リットルを新たに導入し、同じ値段で販売して消費が滞ったためだ。四十五リットルは年間四十六箱の消費に対し、在庫は九十六箱。市の担当者は「同じ値段ならほとんどの人が大きい方を買うでしょう。多くの販売店が二種類合わせて販売せず、四十五リットルを取り扱っている」と話す。
また、市は平成二十五年の分別制度の見直しで、不燃ごみに区分していた空き缶やビンを資源ごみに区分したため、不燃ごみ袋の消費が全体で著しく減少したことも、在庫がなくならない要因とみている。
40リットル袋の代わりに売れたとされる45リットルの袋は
平成27年(2015年)の年間消費枚数が(500枚×46箱で)23,000枚。
在庫が(500枚×96箱で)48,000枚。
ちょっと待て。
その40リットルの需要が45リットルに取られたという説明、全然理由(原因)になってないじゃない。
そもそもその45リットル入り袋だって年にたった23,000袋程度しか売れない需要でしょう?
40リットルの在庫(226,500枚)が減らない理由になっていません。
(伊勢新聞より)
分別制度の見直しだって平成25年(2013年)の話。
仮に、見直しの前に3年分を発注していたとして、そのあと分別制度の見直しで不燃ごみ袋の需要が10分の1になっちゃった、だから3年分と思った袋が30年分になっちゃたわけよ・・というのなら画期的なことです。
でもそうじゃないでしょ。
どう考えても「226,500袋」も在庫がある原因は、発注ミスしかないでしょう。
単純に需要が減ったとか、値段の関係で45リットル入り袋に集中したという説明だけで、発注ミスとか誤発注という単語はどこの新聞発表にも出てきません。
マスコミもなぜそこ(発注ミスではないのか)を突かないのでしょうか。
50リットル袋が226,500袋ということは、たぶん仕入れからすれば数百万円レベルの話ですが、あくまで税金です。
コンビニや大学生協などがミルクティや焼きプリンを誤発注して、Twitterで「助けてください!」というような、笑えてしまう話とは訳がちがいます。
ミルクティや焼きプリンと違い、値段を下げたって要らないものは要らない。
とりあえず、下げるのは納税者への頭のほうかと。