テレワークマスター企業支援奨励金の手続きがめんどくさ過ぎて申請を中止した件。

東京都がテレワーク・マスター企業支援事業という奨励金の制度を2021年5月12日に発表したニュースがあり、その奨励金の条件が”テレワーク可能な労働者数のうち「週3日・社員の7割以上」、3か月間テレワークを実施すること”、というのを知り、おおっ!全然問題ないじゃん!」ということで、詳細が発表される5月25日を待ちました。

一応、テレワーク・マスター企業支援奨励金のページから引用すると

  • テレワーク定着トライアル期間(令和3年5月12日~9月30日)」に、テレワーク可能な労働者数のうち「週3日・社員の7割以上」、3か月間テレワークを実施した企業を東京都が「テレワーク・マスター企業」として認定
  • 「テレワーク・マスター企業」に対し、テレワーク実施人数および通信費や機器・ソフト利用料など奨励金の対象経費に基づき最高80万円の定額の奨励金を支給

というものです。
申請にあたってはその前に、

  • 令和3年6月30日までに、東京都が実施する「テレワーク東京ルール」実践企業宣言このリンクは別ウィンドウで開きますへ登録していること
  • 令和3年5月25日~6月30日の期間内に「テレワーク東京ルール」実践企業宣言サイト上の「マイページ」に「計画エントリーシート」このリンクは別ウィンドウで開きますをアップロードしていること

という条件もあったため、それも事前に済ませておきました。

そして、5月25日、公示された必要書類をテレワーク・マスター企業支援奨励金のページからダウンロードしました。

そもそも、企業側は「週3日・社員の7割以上」をどう証明するのか?そして、東京都(東京しごと財団)はどのように承認するのか?と、素朴な疑問を持っていましたので、ダウンロードした書類を確認しました。

すると、やはり・・・。

社員全員に、毎日のテレワーク状況(出社かテレワークか非出社か)を「社員勤務表」というエクセルに書かせ、その毎日の合計を「テレワーク実績確認表」に集計するというものでした。

社員のテレワーク状況は社内で使っているGoogle Docsを利用したカレンダーで把握できるので、やろうと思えば全社員の代わりに「社員勤務表」を書くことはできます。

しかし、例えば社員が40人いたら、クラウドのカレンダーで1人ずつ確認し、40枚のエクセルを更新しなければなりません。

毎日は現実的に難しいので、仮に1週間単位で更新するにしても、社員ごとにテレワーク状況をクラウドのカレンダーで見て1週間分を転記するのに、1人分、約5~6分、40人いれば約4時間かかります。

それを3か月間(14週)やるなら4時間×14回で、56時間(7日間)かかる計算です。

そして3か月間が終了したのち、その40枚の「社員勤務表」を見て、3か月(約90日)の毎日の「出社人数」「テレワーク人数」「非出社人数」を集計して記入しなければなりません。

延々と社員40枚の日別の足し算を、しかも90日分。

日別でなければ集計もなんとかなりますが・・絶対1日ではできません。

いやはや、そんな苦痛な非精算的な事務作業を強いるとは・・・。気が遠くなりそうです。

だったら各社員個々に書かせればいいじゃないか?と思う方もいるでしょう。

しかし、総時間は会社としては1人が集中するほうが、絶対個々に書かせるほうが多いと思います。

社員に説明し、徹底させ、さらっとでもチェックする時間もかかります。

話を戻しますが、申請のためだけの作業を、いったいどれくらい強いるのか?

エクセルでSheetを社員ぶん作り、関数をかませようかとも思いましたが断念しました。

ダメ押しだったのが、各社員の「社員勤務表」にある氏名が「自署」となっていること。

半年以上出社していない社員も多いため、「社員勤務表」をプリントアウトして、全員の自宅に(返信用封筒もつけて)郵送し、手書きで名前を書いてもらい、返信してもらう必要があります。

もうテレワークを阻害する「印鑑」を押せと同じです。

クラウドの時代、エクセルを使った集計も考えものです。

テレワーク・マスター企業支援事業ですよね?

「自署」というのが虚偽申請の防止と考えているなら、「自署」では防止できませんよ。

この時点で申請しようという気が完全に失せました。

もっとマシな方法がなかったのか、ないなら現実的ではない奨励金制度なんかやめてしまえと思った次第です。

テレワークマスター企業支援奨励金の手続きがめんどくさ過ぎて申請を中止した件。” への1件のフィードバック

  1. 40人の場合はその7割の人数の提出でいいんですよ
    とはいえ面倒ですよね

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